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手形割引の達人

手形割引業者と銀行の比較

銀行等預金取扱金融機関は割引依頼人の信用状況を複数期の決算書でスコアリングし、手形という債権の売買を割引依頼人に対する融資と捉え、割引依頼人の信用で手形割引取引の可否を決定します。しかし手形割引業者は、割引依頼人の信用ではなく、割引対象の振出人の信用状況で手形割引の可否を判断します。それぞれに長所や短所がありますので臨機応変に使い分けるのが賢い手形割引の利用方法であると考えられます。次に、手形割引業者の手形割引と銀行の手形割引との比較を表にしました。

手形割引の要点 手形割引業者の手形割引 銀行等の手形割引
割引可否の判断基準 割引対象の振出人の信用状況 割引依頼人の信用状況
割引料率 振出人の信用状況に応じて年率3.5%〜19%程度 割引依頼人により一律年率2.0%〜4.0%程度
実質年率 割引料率+1%程度 割引料率より数%程度割高になります。
割引枠 振出人の信与信限度額が上限となります。 割引依頼人の与信限度額が上限となります。
担保 不要 定期預金、不動産、保証協会
現金化までの所要日数 即日の現金化が可能 2〜3日程度
代表者の個人保証 手形割引業者により異なる 必要
提出資料 手形の写し・手形の成因が判明するもの 決算書または申告書2〜3期分・納税証明書
小切手の割引 割引可能 割引不能

この表で注目すべき点は、銀行の実質年率は、担保として拘束されている預金残高により大きく変動するというという事です。次に預金残高の割合による銀行の実質金利の違いについて具体例を挙げてご紹介します。

【事例1】
1,000万円の定期預金(利息0.1%)を担保に1,500万円の手形割引を実施した場合の実質金利を計算してみましょう。

割引料率=1,500万円×3%=年間の割引料45万円

受取利息=1,000万円×0.1%=年間の受取利息1万円

実質金利=(45万円―1万円)÷(1,500万円―1,000万円)=実質年率8.8%

銀行において1,500万円の手形を年率3%で割引しても、実質的には500万円の手形割引に年率8.8%の支払利息を支払っていたことと同じです。


【事例2】
1,000万円の定期預金(利息0.1%)を担保に3,000万円の手形割引を実行した場合の実質金利を計算してみましょう。

割引料率=3,000万円×3%=年間の割引料90万円

受取利息=1,000万円×0.1% =年間の受取利息1万円

実質金利=(90万円―1万円)÷(3,000万円―1,000万円)=実質年率4.45%

銀行において3,000万円の手形を年率3%で割引しても、実質的には2,000万円の手形割引に年率4.45%の支払利息を支払っていたことと同じです。

事例1と事例2の試算でお分かりのとおり、割引の条件によっては銀行の割引利率が手形割引業者の割引利率を超えてしまう場合もあるということがご理解いただけたと思います。また、手形割引業者では小切手が割引可能ですが、銀行では割引できません。さらに、銀行では即日の手形割引ができませんので、急ぎの割引には不向きです。

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優良企業の手形は、手形割引業者で割引したほうが安い?

前述した預金との兼ね合いによる実質金利の上昇以外にも、手形割引業者で割引をした事例で割引料が安くなる事例が有ります。
銀行では顧客ごとの手形割引枠の範囲内であればどのような銘柄の手形を割引したとしてもほぼ同率の割引料率が適用され、かつ割引額に反比例して割引枠が減少しますが、手形割引業者による優良企業の手形割引ならば、割引料率が低利でかつ手形割引枠の上限がありませんので、銀行の割引枠が不足すると予想される場合には、優良企業の手形を手形割引業者で割引するように工夫しましょう。
こうした場合、銀行と手形割引業者との合算で最も多くの割引が可能となり、かつ銀行と手形割引業者のトータルで支払う割引料が安くあがります。
この反対に、優良企業の手形を銀行で割引して、その割引枠を使い切ってしまって、不良企業の手形を手形割引業者で割引した場合、十分な金額の割引ができない可能性があり、また、割引料が高額になってしまいますので、優良企業の手形の割引先に注意し、優良企業の割引残高で銀行の割引枠を使いきらないようにご注意下さい。

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値引きと手形割引どっちが得か?

通常、手形で支払う売掛先が、現金で支払うから値引きしてくれと要求される場合があります。次に1050万円の請求金額の5%の値引きをして現金で集金した場合とサイト90日の手形を集金し、年率10%で割引した場合の手取り金額を比較しました。
手形で集金した場合、集金した手形が決済されるまでは、裏書人の責任が残ります、その反面、現金集金ならば、集金日の翌日に売掛先が破綻しても損失はありません。このため、現金で集金した方が安全であるとの判断もあるかもしれませんが、その相手方の破綻を懸念する必要が無い優良企業の場合には、手形で集金した方が得です。以下にその実例を示します。

項目 値引きして現金で集金した場合 手形で集金し、手形割引した場合

控除される項目

請求金額1,050万円の5%に相当する値引額

請求額1,050万円の手形を割引した場合の割引料

控除額/値引額

値引額525,000円

割引料258,904円

実質手取金額

9,975,000円

10,241,096円


以上のとおり、手形で集金し手形割引を選択した場合には、手取り金額が266,096円増えます。

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